つくば市内で突風被害

9月18日、秋雨前線の影響で県内は大気の状態が非常に不安定となり、午後から急激に雨と風が強まりました。つくば市や境町では突風が吹き荒れ、建物や施設が次々と被害を受ける一日となりました。

つくば市花室では、事業者が使っていた二階建てのプレハブ建物が一階部分から崩れ落ち、その衝撃的な光景に地域の方々も驚きを隠せませんでした。吾妻では国家公務員宿舎の解体工事現場で足場が倒壊し、栗原小学校では窓ガラスが割れ、上ノ室では十数軒の屋根瓦が壊れました。公園やスポーツ施設でも倒木が二十件以上確認され、まさに広範囲で突風の爪痕が残りました。さらに栗原では落雷によると見られる火災も発生しましたが、幸いにも人的被害はありませんでした。

被害はつくば市にとどまらず、境町猿山では工場内のレールから約30トンもある大型クレーンが県道に倒れ、道路が完全にふさがれました。ひたちなか市では電柱が倒れ、乗用車に当たって中にいた3人が一時的に閉じ込められました。水戸市では高校のガラスドアが割れ、牛久市や稲敷市の高校では防犯カメラや空調設備が故障するなど、落雷による二次被害も各地で報告されています。さらに最大で約2万戸が停電し、地域の生活にも影響が出ました。

翌19日、水戸地方気象台の職員4人が現地調査に入り、花室の倒壊現場では建材の状態を調べ、崩れた瓦を手にとりながら風の強さを推定していました。境町では、倒れたクレーンのレールの高さや周囲の折れた木々の状態を丹念に確認していました。住民の80代の男性が「今まで経験したことがないほどの風だった。ほんの数分の出来事だった」と語る声に、災害の突発性と恐ろしさを改めて感じました。

調査結果は今後まとめられ、風の種類や風速が特定される見通しです。現場ではすでに復旧作業が進んでおり、境町のクレーンは夜遅くまでに分解・撤去され、交通規制も解除されました。県立学校や県有施設の復旧作業も順次行われています。

今回の突風被害は、竜巻など激しい気象現象が頻発するこの季節の警鐘でもあります。気象台の担当官も「急に冷たい風が吹いたり雷の音が聞こえたりしたときは、迷わず安全な建物に避難してほしい」と呼びかけています。

私自身も、現地で屋根の破損や折れた木々を目にしながら、災害は予告なく私たちの日常を襲うのだと痛感しました。県議会としても、こうした局地的気象災害に備える観測体制の充実と、被災後の迅速な支援、生活再建の後押しを一層強めていく必要があります。

地域の皆さまが安心して暮らせる環境を守るため、引き続き防災・減災対策に取り組んでまいります。どうか皆さまも、天気の急変時には早めの避難行動を心がけてください。