つくば市の不登校児童生徒支援
不登校児童生徒数として報告されているものは、「30日以上欠席した者」(病気や経済的な理由による者を除いたもの)」となっていて、保健室や別室に登校している方や、時間外登校を何とか出来ている方など「不登校傾向」は数えられていません。
それでも、不登校児童生徒は増えていて、不登校傾向の方を含めると実態は正確には把握されていないのが現状です。
つくば市の不登校児童生徒は
●小学校 2010年0.28% → 2020年1.14%
●中学校 2010年2.93% → 2020年3.67%
のように増えています。
一体、学校教育の現場はどうなっているのでしょうか。
つくば市文教福祉常任委員会では、2021年度の予算決算分科会での集中審議の議題として「不登校支援」を取り上げ、各種団体のヒアリングや教育局との議論を重ねてきました。
つくば市の不登校対策としては、
●保健室登校・別室登校・時間外登校
●教育相談センター(沼田)
出張相談(並木小学校)月曜一日・火曜午後
●つくしの広場(沼田)
児童生徒のための支援センター
●不登校児童生徒学習支援事業
むすびつくば(吾妻)
ここにこ広場(研究学園) ※2022年度増設
を行ってきましたが、2022年度から新たに
●校内フリースクール
初年度はモデル校1校で、専任の担任を配置し、支援・運営方法などを検討していく
●別室登校
NPO法人による支援スタッフを配置し、学校内の別室での支援のあり方を検討していく
を行っていくことになっています。
これまでにも、不登校支援のあり方については山本みわの一般質問や文教福祉委員会での発言などを通して取り組んできています。
特に、2022年3月議会の一般質問では、
(1)不登校児童生徒本人と保護者への実態調査を行うことについて筑波大学など専門家との協働による調査分析
(2)不登校対策検討委員会・多様な学びの場のあり方検討委員会の設置
を要望し、つくば市教育局による取り組みの意向が示されました。
不登校の子どもたちにはさまざまな背景(不登校の要因)があるため、支援も個々にあわせた内容で実施され、学校復帰に限らないそれぞれにあったサポートの在り方が求められています。
一般的な分析はもちろん傾向性を把握するためには参考になりますが、大事なのは目の前のひとりひとりです。
国の調査は、学校・教育委員会への調査です。
教員側の主観ではなく、当事者の声を聞くこと、吸い上げることから始めてほしいと考えます。