フェムテック関連起業の支援/山本美和の一般質問

フェムテックとは「生理・月経」「妊活・妊よう性」「妊娠期・産後」「プレ更年期・更年期」「婦人科系疾患」などの女性が抱える健康課題による、労働損失等の経済損失は国の試算に寄りますと社会全体で年間約3.4兆円に上るということでございます。令和5年時点で、日本の就業者数の45.2%が女性であるということをふまえると、女性特有の健康課題というのは社会全体の課題といえます。

フェムテック分野は産業分野としての将来性が大きく、女性の活躍が期待される領域です。フェムテック分野への支援は女性の起業家や事業者への支援にも繋がると考えます。そこで、フェムテック分野の起業家や事業者への支援に茨城県も力を入れるべきです。

【産業戦略部長の答弁】

議員ご指摘のとおり、スタートアップが取り組む様々な社会課題のうち、フェムテック分野などは、持続的な社会経済の実現に資する重要な領域であると認識をしております。

県内でも、女性特有の健康課題を解決することにより、働く女性の就労環境の改善を目指すスタートアップが生まれ、専門人材の伴走支援による事業開発を進めた結果、資金調達を実現するなど、成功事例も出てきたところでございます。

県といたしましては、引き続き、フェムテック分野をはじめとした社会課題を解決し成長領域に挑戦する起業家や事業者をしっかりと支援してまいります。

フェムテック(Femtech)とは、Female(女性)とTechnology(技術)をかけ合わせた造語であり、女性の健康課題をテクノロジーで解決へと導く製品やサービスを指します。2016年にデンマークの起業家アイダ・ティン氏によって初めて用いられました。彼女は、月経周期を追跡するアプリを開発し、女性の健康管理を支援しましたこの取り組みは、従来のヘルステック(健康分野のテクノロジー)が男性中心の医療サービスや製品に偏っていたことへの反省から生まれました。

【月経】
月経やその数日前から起こる月経前緊張症候群(PMS)や生理痛(月経痛)などで不調を感じる女性は少なくありません。ネガティブに捉えられがちな月経が少しでも快適になるよう、様々なフェムテック商品が登場しています。

【不妊・妊活】
不妊とは、妊娠・出産を希望しているにも関わらず、一定期間妊娠しないものをいいます。妊娠に関する知識を得たり、妊娠に向けて体調管理を心掛けたりする「妊活」もクローズアップされています。

【ウェルネス】
子宮や卵巣、乳房などにかかる病気を女性特有疾病と呼びます。乳がんや子宮がん、 子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣腫瘍などがあります。

【妊娠・産後】
出産後は心身ともに何らかの不調を感じやすくなる時期。オンラインで行う遠隔健康医療相談サービスや、ホルモンバランスが乱れやすい産後のママ向けのサプリメントや化粧品なども続々と開発されています。

【更年期】
更年期には「更年期障害」と呼ばれる不調に悩まされる人もいます。更年期の不快な症状を改善する技術や商品が開発されています。