9月11日、茨城県議会一般質問が行われ、茨城県議会公明党の山本美和議員が登壇しました。山本議員は、障がい者の工賃向上に向けた共同受発注センターの活用と障害者優先調達の推進について、福祉部長に質問しました。
障害者就労施設に就労している障がい者の経済的な自立に向けて、工賃向上を図ることは非常に重要です。
このため、県においては「茨城県工賃向上計画」を策定し、工賃引上げのための方策として「就労継続支援事業所における取組の促進」、「製品の販路開拓と受注業務の拡大」、「官公需に係る福祉施設への受注機会の拡大等」の3つを重点項目として、工賃向上に向けた様々な取組を実施してきました。
このうち、「就労継続支援事業所における取組の促進」と「製品の販路開拓と受注業務の拡大」については、県では茨城県共同受発注センターを設置し、官公庁や民間企業等からの受注業務の開拓や、発注企業等と障害者就労施設とのマッチング支援など、就労する障がい者の受注業務の安定的な確保を通じ、障がい者の経済的自立に向けて大きな役割を担っています。
また、「官公需に係る福祉施設への受注機会の拡大等」につきましては、平成25年4月に施行された、いわゆる「障害者優先調達推進法」に基づき、国や地方自治体などにおいて、障害者就労施設等から物品やサービスを優先的・積極的に調達することを推進しております。これにより、障害者就労施設が供給する物品等に対する需要の増進、ひいては障害者就労施設等で就労する障がい者の自立の促進が図られているところです。
今後も、優先調達の推進も含めて共同受発注センターの更なる活用を図り、障がい者の経済的な自立に向け、工賃向上により一層取り組んでいただきたいと考えます。
市町村における障害者物品調達の取組を一層推進するためには、県としての支援策が不可欠です。具体的には、市町村が障害者雇用企業や関連団体との連携を強化するための仕組みを構築し、また調達に関する情報提供や研修の機会を増やすことが考えられます。さらに、県独自の補助金制度やインセンティブを導入し、市町村の取り組みを後押しすることも有効です。これらの施策を通じて、市町村全体での調達拡大を目指していただくことを期待します。